
医療事故の公表
[令和6年度 各レベル毎の代表的な事例]
長崎県精神医療センター
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 101 | – | ◯薬剤師の疑義照会にて、糖尿病患者へ禁忌の薬剤(ジプレキサ)が処方されていたため、主治医に報告し処方訂正された。 |
1 | 218 | – | ◯患者が起床時マットレスから立ち上がった際、自分のスカートの裾を踏み後方に倒れ後頭部を打撲したが外傷はなかった。 |
2 | 11 | – | ◯隔離中の患者を複数の看護師で対応中に看護師の腕をつかみ裂傷を認めたため消毒を実施。 |
3a | 8 | – | ◯患者がイライラして自室の窓を叩きガラスを破損させた。右手指外傷(第2指、3指、第4指)があり、他科受診し縫合処置を受けた。 |
3b | 7 | – | ◯患者が「ホールのテレビのリモコン電池を飲んだ」と訴え、他院へ緊急搬送し内視鏡下で電池除去が行われた。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県島原病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 133 | – | ◯看護師が注射確認の際に、冷所で保存されるべきペグフィルグラスチムBS皮下注3.6mgが20時間以上常温保存されていたことに気づいた。薬局に連絡し交換できたので患者への影響はなかった。 |
1 | 430 | – | ◯深夜、看護師は術前輸液フィジオ140輸液500㎖の指示があることを知っていたが投与時間を確認しておらず、実施していなかった。日勤看護師が手術室へ搬送した際、手術室看護師から指摘を受け、手術室にて実施となった。 |
2 | 52 | – | ◯看護師Aは輸血直前に前投薬のソル・コーテフを投与していなかった。看護師Bが輸血投与5分後に気づき、輸血を一旦中止しソル・コーテフを静注投与した。その後輸血を再開したが、輸血終了までに症状は出現しなかった。 |
3a | 45 | – | ◯患者より部分義歯を飲み込んだとのナースコールがあり、主治医へ報告後レントゲン撮影にて咽頭部に異物を確認したため、内視鏡にて除去を行った。その後の頚部・胸部CT検査で問題はなかった。 |
3b | 6 | – | ◯看護師が他患者を車椅子移動中に患者がベッドサイドに座り込んでいるのを発見した。主治医へ報告し経過観察をしていたが翌日より患者が腰痛を訴え、CT・MRI撮影を行った。第10胸椎圧迫骨折が発覚し手術となった。 |
4 | 0 | – | |
5 | 1 | – | ◯患者が夕食を自己にて摂取していたが、その後看護師が首を傾けた体勢で自発呼吸がなく顔面蒼白になっているところを発見。緊急コールを行いCPRを開始したが自発呼吸なし。家族来棟後主治医より説明を行い見取りの方針となり、その後死亡確認となった。 |
長崎県五島中央病院
※奈留医療センターを含む
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 109 | – | ◯左橈骨遠位端骨折にて手術日に入院した患者。手術指示確認すると右橈骨遠位端骨折で手術指示が出されており、主治医へ確認後手術は左橈骨遠位端骨折で間違いないことを確認した。 ◯ALTで他院にて化学療法中の患者。輸血依頼があったため、血液検査を行ったところ、血液型判定に誤りがあり、誤った血液型情報を基に血液製剤を発注。当日の輸血前に発覚し、輸血施行不可となった。 |
1 | 312 | – | ◯配薬カートに配薬忘れの薬1錠が残っていることを次勤務者が発見した。患者への影響なし。 ◯患者が腹痛で診察を希望し、看護師がその旨をカルテに付箋で記載していたところ、担当医がカルテを見て腰部レントゲン撮影を指示したが、患者側からの申し出により腰部レントゲンは削除され腹部CTを撮影した。 |
2 | 547 | – | ◯患者がリハビリ開始前に椅子から立ち上がり荷物を取ろうとして転倒。転倒後様子を観察したが、特に問題はなかったため、リハビリ実施できた。 |
3a | 134 | – | ◯物音があり訪室すると、患者が倒れているのを発見した。頭部CTの結果異常なく、転倒後も患者状態に問題はなかった。 ◯患者の胸部に1㎝大の表皮剥離を発見した。創洗浄し剥離した表皮を復元し、患部をネオガーゼで保護した。 |
3b | 24 | – | ◯患者は補助食品としてMCTオイルを使用し、認知機能が低下していたため介助で食事摂取していた。食後、テーブルに置いたままのオイルを自己摂取してしまい、誤嚥性肺炎を発症して退院が延期になった。 |
4 | 0 | – | |
5 | 1 | – | ◯急性胆嚢炎を発症した患者に対して手術困難だったため内科的処置(PTGBA)を実施した。実施後出血をみとめ、止血するも全身状態回復せず死亡された。 |
長崎県富江病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 34 | – | ◯患者は外来にて毎日自己注射を施行中であったが、看護師が誤って違う注射袋を本人の前に置いた。すぐに他の看護師が気付き、正しい薬と交換した。 |
1 | 89 | – | ◯吸引し痰多量回収するが酸素化不良となった。酸素1Lから2Lへ変更時、コンベル加湿部分と流動計の接続部が接続不良でグラグラしていた。 |
2 | 24 | – | ◯右肩甲骨骨折で入院中の患者。同室者よりナースコールがあり訪問すると、ベッドサイドのPWCの奥のオーバーテーブル付近で右側臥位で転倒していた。外傷・打撲・疼痛なし。バイタルも異常なし。当直医に報告し、経過観察となる。 |
3a | 13 | – | ◯オムツ交換時、左膝下に表皮剥離が見つかった。残皮を伸ばしステリテープで固定。CMガーゼ、ワンタッチロールで保護した。 |
3b | 3 | – | ◯深夜、転倒転落危険度2の患者が廊下に倒れていた。意識レベルは低下しておらず、車いす介助にて帰室。左手関節疼痛があり、朝にかけて腫張出現。当直医の診察、レントゲン撮影の結果、左手関節骨折の診断。翌日五島中央病院受診後、ギプス固定された。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県上五島病院
※有川医療センター、奈良尾医療センターを含む
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 62 | – | ◯ 血糖測定している患者に、午後の血糖測定していなかった事例。 ◯外来診察時、院外処方箋に違う医師の印鑑を押していた。2人目の患者の時に気づき、再発行した。 ◯予約手帳に記入した診療予約日と電子カルテに登録された予約日が異なっていた事例。 |
1 | 219 | – | ◯患者が病室でベッドから転落しているところを介護士が発見した。外傷なし、バイタルサイン著変なしのため主治医から様子観察の指示。 ◯透析途中の15分ごとの血圧測定タイマーのアラームがオフになっていることに気づかず、1時間血圧測定されなかった。患者状態に問題はなかった。 ◯予約手帳記入の次回診療予約日と電子カルテへの登録日が異なっていたために次回診療日までの内服薬が不足した。 |
2 | 77 | – | ◯朝食前の内服薬の飲み忘れに気づき内服させるが、本人確認を怠ったため他患者の内服薬だった事例。 |
3a | 29 | – | ◯車椅子へ移乗させる際に、左手で柵を掴んでいることに気づかず動かしてしまい、左手関節周囲をびらんさせた事例。 |
3b | 9 | – | ◯入院後に熱源精査のためCT撮影を行ったところ、入院時のCT撮影時にはなかった左大腿骨転子部骨折が発見された事例。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県対馬病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 64 | – | ◯患者が入院した際に患者のお薬手帳を薬局に降ろした。カルテに内服内容が反映されていないため確認すると誤って別人のカルテに内服内容が反映されていた。看護師が間違いに気づき、内服する前に未然に防げた。 |
1 | 360 | – | ◯輸液ポンプのアラームがなり訪室すると、点滴が終了していた。早めの終了であったためよく見ると、ビーフリードが未開通のまま投与されており、下段のみ終了だったため、主治医に報告した。 |
2 | 123 | – | ◯救急車で到着の患者に採血結果でGI療法の指示があった。50%G20ml+生食20ml+ヒューマリンR0.1mlの指示。担当看護師は自信がなく担当医師に確認しヒューマンRを専用シリンジではなく普通のシリンジで薬液を引いてしまった。医師も専用シリンジの事を知らず確認後看護師は0.1ml投与。その後追加採血でヒューマリンRの追加投与指示あり。その際同僚が気づき正しい専用シリンジで実施した。 |
3a | 60 | – | ◯仙骨、両下肢に褥瘡・スキンテア発生している患者。仙骨の褥瘡処置時に右側臥位で処置を行っていた際、左膝が拘縮していて処置時にベッド柵に左下肢が触れスキンテアを発生した。マニュアルに沿って処置をおこなった。 |
3b | 10 | – | ◯ウイルス性腸炎の小児。もともと左足に麻痺があったが、点滴確保困難にてご家族同意のもと左足背に静脈路を確保し、シーネで外固定していた。退院時に外固定を外したところ、左踵のシーネがあたっていた部位に、Ⅱ度褥瘡を形成していた。当院整形外科にコンサルトし、被覆・洗浄処置まで行った。かかりつけの病院の受診を希望され翌日紹介した。 |
4 | 2 | – | ◯左母指化膿性腱鞘炎・手指屈曲拘縮にて、腱切開・建切除術施行後の患者。経過良好にて全抜糸・抜鈎終了となり、看護師側で包交継続。週1回整形医師の包交となった。1週間後左母指の皮膚色が悪く整形医師に報告。医師診察後、左母指脱臼骨折の診断で、翌日全身麻酔下にて左母指切断、断端形成となった。 |
5 | 1 | – | 〇急性腎障害で入院した高度アルツハイマー型認知症の患者。自発的な体動はなかったが、離床センサーを使用。センサー作動したためすぐにに訪室すると、ベッドから転落し頭部を打ったことが判明。転倒転落マニュアルに沿って対応し、頭部CTで急性硬膜下血腫と診断。主治医が家族へ病状説明を行った。家族は積極的な治療を希望せず看取りの方針を選択。2日後永眠された。 |
長崎県上対馬病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 19 | – | ◯ガス滅菌しないといけない眼圧計を誤ってオートクレープに入れてしまい使用できなくなってしまった。 |
1 | 45 | – | ◯離床センサーが反応したため、訪室すると車椅子のそばに転倒したところを発見した。 |
2 | 9 | – | ◯入院患者の爪を切ったとき、誤って皮膚まで切ってしまった。 |
3a | 11 | – | ◯おむつ交換をしているとき、皮膚剥離を発生させてしまった。 |
3b | 3 | – | ◯患者がドレーンチューブを自己抜去したため、翌日再度ドレーンを挿入しなければならなくなった。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県壱岐病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
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0 | 127 | – | ◯上下部内視鏡のため来院した患者。内視鏡室の看護師が処置薬剤のブスコパンとペチジンを同じトレーに準備したため、薬剤の識別が困難となり使用できなくなった。通常は1処置1トレーのルールがあり、異なる薬剤を同一トレーに置かない決まりとなっていた。 |
1 | 227 | – | ◯ラクナ梗塞で入院中の患者。抗血小板薬2剤併用療法を開始し、ヘパリンをシリンジポンプで持続投与していた。準夜帯の看護師が検温時にシリンジポンプの点滅に気づき、確認したところコンセントが抜けたままになっていることが発覚。日勤帯のCT検査時にコンセントを抜いたまま、数時間接続されていなかった。充電による投与は継続されていたが、充電切れによる未投与の可能性があった。 |
2 | 202 | – | ◯COPDで入院中の患者。人工呼吸器装着中に夜間せん妄があり、不穏時の指示に従いセレネース1A+生食20mlを投与した。しかし、深夜勤務者への申し送り時に、医師の指示はセレネース1/4A+生食20mlであったことが判明。過量投与による過鎮静の危険性があるため、観察を強化した。 |
3a | 64 | – | ◯肺炎で緊急入院した患者。ペニシリン系・セフェム系を含む多数の薬剤アレルギーがあり、医師カルテに赤字で記載されていた。処方時にアラートが表示されたが、医師が多忙のため処方オーダーまでに時間が空いてしまい、アレルギーがあることを失念し、薬剤を処方。2日後、別の医師が誤処方に気づき変更したが、同日に薬疹が出現し軟膏で治療を追加。 |
3b | 5 | – | ◯自宅で転倒し左大腿骨頸部骨折のため入院した患者。入院時の評価では認知機能低下はなし。入院48日目の未明にナースコールがあり、訪室すると床に中等量の血液を確認。患者はベッド右側足元の床に長坐位となっており、左顔面に3ヶ所の創傷を認めた。退院日が決定し家屋調査を予定していたが、状態観察のため退院を延期した。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |