医療事故の公表
[令和5年度 各レベル毎の代表的な事例]
長崎県精神医療センター
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 192 | – | ・薬包が破れていたため、錠数が不足していることに看護師が気づき、過少与薬にはいたらなかった。 |
1 | 249 | – | ・患者が一口大に切ったリンゴを喉に詰まらせたが、看護師がすぐに背中をタッピングし吐き出すことが出来た。 |
2 | 6 | – | ・患者が食事を自室に運ぶ途中で転倒。右眉部の裂傷あり。ステリ—テープで処置を行った。 |
3a | 11 | – | ・患者が廊下を歩行中、転倒し左眉上を裂傷。精査目的で他科受診した。頭部CT撮影し異常所見なかった。縫合し抗生剤の処方を受けた。 |
3b | 5 | – | ・患者が食堂テーブルの椅子から立ち上がり、殿部から座り込むように転倒。レントゲン撮影の結果、左大腿転子部骨折の疑いにて手術目的で転院となった。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県島原病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 182 | – | ・看護師が内視鏡検査の準備を行っていたところ、機器のネジが取れていることに気づいた。今回の検査ではその機器は使用せずに終了したため患者への影響はなかった。 |
1 | 423 | – | ・絶食中の患者に対し、ベッドサイドに一日分を配薬し、看護師が毎回与薬していた。看護師が15時過ぎに訪室した時、患者から「夜と思って薬を飲んでしまった」と話され、誤って夕食後薬を服用していたことが分かった。医師の指示にて経過観察し特に影響はなかった。 |
2 | 61 | – | ・患者からナースコールがあり看護師が訪室すると、ベッドサイドに患者が両膝をついた状態でいた。左後頭部に腫脹を認めたため、主治医に報告後、頭部CT撮影を行った結果、出血等の異常はなかった。 |
3a | 41 | – | ・理学療法士が患者をベッドから車いすに移乗する際、患者の右第5趾が理学療法士の足に接触し右第5趾の爪がはがれた。看護師に報告し、医師指示にて看護師が消毒とガーゼ保護を行った。 |
3b | 9 | – | ・ベッドに座り損ねて床にしりもちをついた患者が、3時間後に股関節部疼痛を訴え、体動困難となった。主治医へ報告し、レントゲン撮影した結果左大腿骨頸部骨折がわかった。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県五島中央病院
※奈留医療センターを含む
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 67 | – | ・他院からの情報提供書で確認すると、患者の治療条件と実施記録が異なっていたため、紹介先へ情報を確認し、誤りを発見した。 ・透析準備のプライミング時カプラ接続を失念。穿刺直前に気付き、再度プライミング施行し治療開始となった。 |
1 | 316 | – | ・内服自己管理中の患者に、口頭で服薬開始日を伝えたが、開始日を間違えて内服した。今後は、薬袋へ投薬日を記入するようにした。 ・ベット柵が外れ患者が、床に臥床している所を発見。頭部出血・打撲等なく経過観察となる。 |
2 | 413 | – | ・夜間トイレへ行こうと立ち上がった時にふらついて転倒した。外傷はなかったため経過観察とした。 ・布団に錠剤が1錠落ちているのを日勤者が発見。いつのものかは不明で与薬できず。 |
3a | 97 | – | ・訪室すると、両上肢抑制していた患者が、上体を起こして自己抜去した胃管を握りしめていた。誤嚥等の問題なく、再留置した。 |
3b | 14 | – | ・気管支鏡検査中、血圧低下、酸素化低下したため、検査を中止した。その後、血圧・酸素化上昇したが、胸部X線にて右気胸を認められ、経過観察。以後も問題なく退院となった。 |
4 | 3 | – | ・手術後、足関節背屈困難の症状あり、腓骨神経麻痺を認めた。手術台圧迫によるものと考えられ、装具装着し徐々に改善するが、背屈困難が残存している。 |
5 | 3 | – | ・手術後小腸穿孔を来たし再手術を行ったが、感染症・DICを併発し、高度医療機関へ転院した。転院した医療機関でも再々手術施行、感染症・DIC管理したが回復せず死亡された。医療事故調査制度により、医療事故調査・支援センターへ報告した。 |
長崎県富江病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 71 | – | ・1包1錠のところ2錠入っていたのを発見した。薬局にて、再度調剤し払い出した。 |
1 | 65 | – | ・主食のおもゆのところ全粥で提供していたことに看護師が気付き、すでに複数回提供されていた。調理員の思い込みによるものであった。 |
2 | 13 | – | ・ナースコールにて訪室すると、患者が床に仰向けで転倒していた。後頭部打撲したと訴えたため、確認するが擦過傷や腫脹認めず。バイタルサイン等を確認し、当直医へ報告、様子観察となった。 |
3a | 24 | – | ・患者を爪切りしていた際、左の第5指を誤って出血させてしまった。ステリテープ貼付し絆創膏で保護した。 |
3b | 2 | – | ・施設のリクライニングチェアからCT寝台へ移乗する際、技師二人で両脇と両足を持ち、患者を移乗させた。患者が左脇腹付近をひどく痛がったため、確認すると、左肩甲骨外側に皮下出血を伴う皮膚剥離があった。外科的処置をおこなう。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |
長崎県上五島病院
※有川医療センター、奈良尾医療センターを含む
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 78 | – | ・夕食前の血糖測定を忘れていた。 ・健診予定者の現病歴、既往歴に受診歴のない病名が記載されていたが事前に誤入力に気付いた。 ・新電子カルテで実際は実施していない検査メニューにより検査オーダーがされていた事例 |
1 | 222 | – | ・検体採取のため訪室した際に膀胱留置カテーテルが抜けているところを発見。 ・兄の受診内容を弟のカルテへ誤入力していた。 ・外来にて咽頭採取検査を鼻腔から採取してしまった事例 |
2 | 88 | – | ・500mlを24時間で滴下するべきところを、5時間程度で滴下させてしまった。 ・採血後に患者が採血部の痛みと指の痺れを訴えた。後日症状等が続くようであれば受診をお願いした。 ・透析中、テープ固定が不充分だったため針が抜けかけており、回路内に気泡が混入し警報アラームで発見した事例 |
3a | 41 | – | ・胸腔ドレーン挿入中の患者が自分でドレーンを触って抜けかけている所を発見した事例。 |
3b | 12 | – | ・病棟で歩行器歩行でまでの指示だったが、1人で杖歩行し転倒。 |
4 | 1 | – | ・ナースコールの接触不良で作動しなかったため患者が自力で行動し、転倒。レントゲンで左大腿部転子部骨折が確認された事例。 |
5 | 2 | – | ・救急外来受診時のCT検査において、別日に撮影された画像を当日撮影された画像と思い込み急性腸炎の診断。実際は腸閉塞が原因で翌日心肺停止状態に陥り救急搬送されたが亡くなられた事例。 |
長崎県対馬病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 52 | – | ・朝食薬と夕食薬を誤って与薬箱にセットした。その後他の看護師が気付きセットし直し未然に防ぐことができた。 |
1 | 306 | – | ・入院中にエラスター針を生食ロックしていた患者。退院後の初回再診時にエラスター針をしたままとなっていたことが発覚。エラスター針を抜去し、謝罪した。 |
2 | 142 | – | ・個室トイレからのナースコールで訪室すると、バルーンが膨らんだままで尿管が抜けているところを発見。出血は少量。その後、排尿見られ尿道の損傷なく経過。 |
3a | 58 | – | ・ナースコールで訪室すると便器に座り、左側頭部から流血しているのを発見した。トイレに座る際に体の保持ができず、頭部から壁にぶつかり出血したとの事だった。主治医に報告しスキンステープラーで縫合処置を行った。 |
3b | 8 | – | ・トイレをしようとしてふらつき、ベッドサイドで転倒し床頭台で左大腿部を打撲。その後立てず、脚長差あり、レントゲンで骨折確認。翌日骨折観血的手術実施となった。 |
4 | 1 | – | ・左中指・環指ばね指の手術中。追加で腱鞘切開を行う際、屈筋腱を切断したため、患者に事情を説明し、縫合術を行った。更に上級医にて、腱縫合が行われた。 |
5 | 0 | – |
長崎県上対馬病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 23 | – | ・外来診察室へ呼ばれた患者と違う他の患者が入った。どちらも難聴であった。医師が診察の途中に気づいた。 |
1 | 26 | – | ・透析治療の体重測定を間違ったため、除水量を間違ったが、患者へ影響はなかった。 |
2 | 11 | – | ・退院予定の患者が退院中止になったが、カルテに退院取消入力を行っていなかったため、夕食の提供がなされなかった。 |
3a | 10 | – | ・高齢の患者。皮膚が脆弱になっている左手背にタオルケットをかけたまま処置をしていたため、皮膚剥離を起こしてしまった。 |
3b | 1 | – | ・転倒した患者が、翌日、打撲部位の痛みと腫脹が認められ検査した結果、骨折していた。手術の必要があるため対馬病院へ搬送した。 |
4 | 0 | – | |
5 | 1 | – | ・患者が床に横になっている状態で発見。本人に確認すると、洗面台に行こうとして転んだとのこと。主治医がすぐに診察、外傷もなく疼痛の訴えもなかった。その90分後、スタッフが訪室すると意識がなかったため急ぎCTを撮ったところ急性硬膜下血腫で、死亡に至った。 |
長崎県壱岐病院
レベル | 件数 | うち個別公表件数 | 事例 |
---|---|---|---|
0 | 141 | – | ・ A看護師が昼食後の配薬の時に「○○さん、お薬を飲みましょう」と声を掛けた際、同室にいたB看護師から患者の名前が違うことを指摘された。また、持参した薬剤も別患者のものであったことが発覚した。 |
1 | 237 | – | ・患者が転倒する事例は発生していなかったが、A病棟でベッドストッパーがかかっていない事例が続いていた。そのため確認すると、オーバーテーブルのキャスターを足元にずらした際に、低床ベッドのストッパー部分にオーバーテーブルのキャスターが接触し、ストッパーが解除されてることが分かった。 |
2 | 199 | – | ・急性心不全のため救急搬送され、挿管、人工呼吸器管理中の患者。自己抜去防止のため両上肢抑制していたが、アラームあり訪室すると自己抜管してるところを発見。患者は自発呼吸あり会話可能な状態であったため、酸素投与のみで様子観察となった。 |
3a | 65 | – | ・がん検診の胃カメラで鎮静剤投与のため右上肢より血管確保を行った。逆血の確認は行わなかったが、敵下良好であったため、プロポフォールを側管より静注した。しかし、鎮静が不良であったため、別の静脈より血管確保を行い検査を行った。翌日、疼痛が増悪し、外科外来を受診され、血管外漏出に対し鎮痛剤と軟膏の処方となった。 |
3b | 3 | – | ・90歳の患者がポータブルトイレ移乗の際にオーバーテーブルに掴まったところ、テーブルごと滑って尻もちをついた。左上肢の疼痛あり伸展不可であったため、レントゲン実施したところ左上腕骨骨折で、後日手術となった。 |
4 | 0 | – | |
5 | 0 | – |