長崎県病院企業団について

企業長挨拶

令和6年4月1日に長崎県病院企業団、企業長を拝命しました八橋弘です。どうぞ宜しくお願いいたします。

まず、初めに簡単に自己紹介をいたします。私は愛媛県の出身ですが、長崎大学に入学してから現在に至るまで40年以上長崎県で暮らしてきました。この3月までは大村市にある国立病院機構長崎医療センターに36年間勤務し、最後の5年間に副院長と院長を経験して、このたび長崎県病院企業団に赴任することとなりました。

令和5年4月、総務省から昨年1年間に日本の総人口は55万6千人、日本人人口は75万人減少したと報告されました。一つの都道府県の人口が1年間でなくなるというスピード感で日本は変化しつつあります。人口減少と高齢化、医師配置の偏在、医師の労働時間の制限、看護師不足などの諸問題を抱えながらも、我々は、これらの状況の変化に応じて様々な工夫をすることにより、適切かつ必要な医療を地域住民の方々に継続的に提供しつづけなければなりません。特に長崎県においては、60年前から人口減少と高齢化が始まり、現在もその変化は加速しています。また長崎県は複雑な地形を有し、かつ多くの離島を抱えています。

しかし、長崎県での、これらの諸問題についての気付きと対策の取り組みは早く、50年前から離島医療制度と医師のローテイト研修を開始し、他の都道府県と比較すると厳しい環境下でも離島医療にかかわる多くの優秀な医師を育ててきたという実績があります。また、離島に点在した病院の統廃合と病院機能の集約化にも早くから取り組んできました。また長崎県でのドクターヘリの運航は、全国でも早期に導入され、今もしっかりと離島医療や僻地医療を支えています。これまで長崎県でおこなわれた医療教育と医療改革は、古くは長崎医療センターが、今は長崎県病院企業団が、先頭に立って牽引することでおこなわれてきたと考えています。

長崎県病院企業団は、企業団に属する病院や診療所のことだけでなく、長崎県全体の医療を支える屋台骨となることが期待されていると考えています。私は、長崎大学病院をはじめとする県内の病院、長崎医療センター、医師会、長崎県・6市1町の方々のご理解とご協力をえながら、長崎県病院企業団に所属する8つの病院と3つの附属診療所を上手く機能させて運営してゆきたいと考えています。そして約2400名からなる長崎県病院企業団職員の皆さんが、ここで仕事をすることに生きがい、やりがいを感じることができるように、皆さんとともに魅力的な組織作りをしてゆきたいと考えています。どうぞ宜しくお願いいたします。

令和6年4月1日
長崎県病院企業団 企業長
八橋 弘

病院企業団の構成

長崎県と島原、五島、対馬、壱岐の6市1町が病院事業を経営するために設立した地方自治法上の特別地方公共団体(一部事務組合)で、8病院3附属診療所を運営しています。

病院企業団の構成団体は次の1県6市1町で構成されます。

(1)長崎県

(2)市町

・島原地域…島原市、南島原市、雲仙市

・五島地域…五島市、新上五島町

・対馬地域…対馬市

・壱岐地域…壱岐市

[注]

  1. 議会は、関係市町議会議員11名、県議会議員2名、県職員3名の計16名で構成します。
  2. 病院企業団の経営方針等、重要な運営事項について意見を述べる運営会議を設置しており、委員は、県及び関係市町の長で構成します。
  3. 島原、下五島、上五島、対馬・壱岐地域に、病院運営について意見を述べる機関として、病院運営協議会を設置しており、委員は、関係市町の議員、職員、地域住民代表者等で構成します。

団章の意味

長崎県病院企業団(NAGASAKI HOSPITAL AGENCY)の頭文字NHAをシンボライズし、企業団が未来に向かって長崎県の地域医療を担っていく姿を表現しています。

形:生命(医療)を表す中央頂上の円を、病院(Hospital)と人(Human)を表す中央のHとともに末広がりの安定した全形で支えています。

色:中央の淡い赤色で病院の安全・安心と地域住民の暖かさを、左右のブルーとグリーンで長崎県の空と海、豊かな自然を表しています。

病院企業団組織目標

【基本理念】

    医療の地域偏在が顕著な長崎県の離島・周辺部における継続性のある良質な医療の提供と医療レベルの向上を図り、県民の健康な生活の確保に貢献する。

【組織目標】

 1.ガバナンスを強化し、企業団の一体感の醸成を図る。

 2.中期経営計画に基づき、基幹病院を中心とした医療提供体制を構築し、地域医療の充実を図る。

 3.医療従事者の計画的な確保及び教育研修システムの体系化と充実により人材育成を図る。

 4.縮小の時代に応じた業務の集約化や組織体制の見直しにより、持続可能な経営基盤の確立を図る。

沿革

平成21年4月長崎県病院企業団設立
平成21年4月長崎県病院企業団設立に伴い、長崎県精神医療センター、長崎県島原病院、長崎県五島中央病院、長崎県富江病院、長崎県奈留病院、長崎県上五島病院、長崎県有川病院、長崎県奈良尾病院、長崎県対馬いづはら病院、長崎県中対馬病院、長崎県上対馬病院に改称
平成21年11月有川病院を無床診療所化し、上五島病院附属診療所有川医療センターに改称
平成23年4月奈良尾病院を現在地にて、無床診療所化し、上五島病院附属診療所奈良尾医療センターに改称
平成24年1月長崎県上対馬病院の療養病床(24床)を廃止
平成24年3月長崎県病院企業団中期経営計画を策定
計画期間:平成24年度から平成28年度まで
平成24年4月奈良尾医療センターを奈良尾港そばの通院利便地に新築移転
平成26年1月奈留病院を有床診療所19床化し、五島中央病院附属診療所奈留医療センターに改称
平成27年4月壱岐市民病院が長崎県病院企業団に加入し、長崎県壱岐病院として開院
平成27年5月対馬いづはら病院と中対馬病院を統合し、長崎県対馬病院として開院

病院企業団設立前(PDF)

病院企業団議会議員

議会は、関係市町議会議員11名、県議会議員2名、県職員3名の計16名で構成します。

議員名簿(PDF)